相続登記は自分でできる?司法書士に依頼した方がよいケースを徹底解説

query_builder 2026/10/06
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相続した不動産の名義変更が必要になったとき、

「相続登記は自分でできるの?」

「司法書士に依頼した方がいいの?」

と迷う方は多いと思います。

結論からいうと、相続登記はご自身で行うことも可能です。


必要な戸籍や住民票などを集め、登記申請書を作成し、管轄の法務局へ申請すれば、ご本人でも手続きを進めることができます。


一方で、相続人が多い場合や、何世代にもわたって名義変更がされていない場合、遺産分割協議が必要な場合などは、手続きが複雑になることがあります。


また、2024年4月1日から相続登記が義務化されているため、「時間があるときにやればいい」と後回しにしにくくなっています。

今回は、相続登記を自分で行う場合の流れや注意点、司法書士へ依頼した方がよいケース、依頼するメリットなどを分かりやすく解説します。



相続登記は自分でできます


相続登記は、必ず司法書士に依頼しなければならない手続きではありません。


不動産を相続した本人が、必要書類をそろえ、登記申請書を作成して法務局へ提出することもできます。

最近では法務局の案内や申請書の記載例なども確認しやすくなっているため、相続関係が比較的シンプルなケースであれば、ご自身で手続きを進めることも十分可能です。


例えば、

相続人が配偶者と子どもだけ
不動産が自宅の土地と建物だけ
遺産分割の内容がすでにまとまっている
必要な戸籍がそろっている
登記名義も亡くなった親本人になっている

といったケースであれば、自分で進めやすい場合があります。

ただし、「自分でできる」ということと、「簡単にできる」ということは同じではありません。


相続登記では、相続関係の確認、必要書類の収集、登記申請書の作成、不動産情報の確認など、いくつかの作業を正確に行う必要があります。



自分で相続登記をする場合の基本的な流れ


相続登記を自分で行う場合、一般的には次のような流れで進めます。


1. 遺言書の有無を確認する


最初に確認したいのが、亡くなった方が遺言書を残しているかどうかです。

遺言書がある場合には、その内容によって不動産を取得する人や必要となる手続きが変わることがあります。

一方、遺言書がない場合には、法定相続分で登記を行うのか、相続人全員で遺産分割協議を行うのかを検討することになります。

遺言書が見つかった場合には、遺言書の種類や内容を確認してから手続きを進めることが重要です。


2. 相続人を確認する


次に、誰が法律上の相続人になるのかを確認します。

相続登記では、戸籍関係書類などをもとに相続人を確認します。

家族の中では相続人が分かっていると思っていても、前婚の子どもがいたり、代襲相続が発生していたりすると、想定していた相続関係と異なる場合があります。

相続人を一人でも見落とすと、遺産分割協議をやり直さなければならない可能性があるため、正確な確認が必要です。


3. 不動産の登記内容を確認する


相続する土地や建物について、現在の登記名義を確認します。

例えば、

土地は父名義
建物は父母の共有名義
一部の土地は祖父名義

といったケースもあります。

固定資産税の資料だけでは分からないこともあるため、登記事項証明書などを確認し、不動産ごとの登記名義や内容を把握しておくことが重要です。


4. 必要書類を集める


相続登記では、相続の内容に応じて戸籍、住民票、固定資産評価証明書、遺産分割協議書、印鑑証明書などが必要になることがあります。

必要書類はすべての相続で同じではありません。

遺言による相続なのか、遺産分割による相続なのかによっても変わります。

そのため、自分のケースでどの書類が必要なのかを確認しながら収集する必要があります。


5. 登記申請書を作成する


必要書類がそろったら、登記申請書を作成します。

登記申請書には、不動産の表示、登記の原因、申請人、課税価格、登録免許税など、必要事項を記載します。

不動産の表示は登記簿の内容に合わせて記載する必要があるため、住所だけを見て記入するものではありません。

記載内容に誤りがある場合には、補正を求められることがあります。


6. 法務局へ申請する


相続登記は、不動産の所在地を管轄する法務局へ申請します。

申請方法としては、書面による申請のほか、オンライン申請を利用する方法もあります。

遠方に相続した不動産がある場合には、自宅の近くの法務局ではなく、不動産所在地を管轄する法務局が対象になるため注意が必要です。



相続登記を自分でするメリット


自分で相続登記をする最大のメリットは、司法書士へ依頼する報酬を抑えられることです。


登録免許税や戸籍取得費用などは自分で手続きをしても必要ですが、司法書士へ依頼する場合に発生する報酬はかかりません。

また、自分で手続きを進めることで、不動産の登記内容や相続関係について理解できるというメリットもあります。

相続人が少なく、必要書類も分かりやすいケースで、平日に役所や法務局へ行く時間を確保できる方であれば、ご自身で進める方法も選択肢になります。



自分で相続登記をするデメリット


一方で、自分で行う場合には時間と手間がかかります。


戸籍を集めるだけでも、亡くなった方が何度か本籍を変更している場合には、複数の市区町村へ請求しなければならないことがあります。

また、登記申請書に記載する不動産情報や登録免許税の計算なども確認する必要があります。

書類に不足や記載ミスがあれば、法務局から補正を求められることがあります。


仕事や家事をしながら戸籍収集、書類作成、法務局とのやり取りを行うことが負担になる方もいます。

特に、相続関係が複雑な場合には、途中で「自分のケースでは何が必要なのか分からない」となりやすい点に注意が必要です。



司法書士に依頼した方がよいケース


相続登記は自分でもできますが、次のようなケースでは司法書士へ相談することで手続きを進めやすくなる場合があります。



相続人が多い場合


相続人が多いほど、必要となる戸籍や確認事項も増えます。

例えば、兄弟姉妹相続や代襲相続が発生している場合には、被相続人だけでなく、その両親や兄弟姉妹に関する戸籍まで確認することがあります。

相続人の一人でも見落とすと遺産分割協議に影響するため、正確な相続人調査が重要です。


相続関係が複雑な場合には、最初の段階で司法書士へ相談した方がスムーズに進められることがあります。



何世代も相続登記をしていない場合


祖父や曾祖父名義の土地が残っている場合など、何世代にもわたって相続登記をしていないケースでは、手続きが大きく複雑になることがあります。


例えば、

祖父が死亡
その後父も死亡
現在は孫の世代

という場合、祖父から父への相続関係と、父から現在の相続人への相続関係の両方を確認する必要が生じることがあります。


さらに、その途中で相続人が亡くなっていると、関係する相続人が増えていることもあります。


古い相続ほど戸籍調査の範囲も広くなりやすいため、専門家へ相談するメリットが大きくなります。



土地と建物の名義が違う場合


「実家は父名義だと思っていたが、土地は祖父名義だった」


このようなケースもあります。

不動産登記では土地と建物は別々に扱われるため、それぞれの登記名義を確認する必要があります。


また、土地が複数に分かれていたり、共有持分があったりする場合には、申請内容も複雑になることがあります。


不動産の登記状況を確認して、どの相続登記が必要なのかを整理する段階から司法書士へ相談できます。



相続した不動産が複数ある場合


自宅以外にも土地、マンション、収益物件など複数の不動産がある場合には、それぞれについて登記内容を確認する必要があります。

不動産が異なる地域にある場合、管轄する法務局も異なることがあります。


また、不動産ごとに誰が取得するのか異なる場合には、遺産分割協議書の内容と登記申請の関係も確認する必要があります。


複数の不動産がある相続では、全体を整理したうえで進めることが大切です。



遺産分割協議書の作成に不安がある場合


相続人同士で話し合いがまとまった場合には、遺産分割協議書を作成することがあります。


不動産については、どの相続人がどの不動産を取得するのかを特定できるように記載する必要があります。

住所だけでは不動産を正確に特定できないこともあるため、登記簿上の表示を確認しながら作成することが重要です。

内容に不備があると、相続登記に使用できず修正が必要になる可能性があります。


なお、司法書士が遺産分割そのものの交渉を代理することはできませんが、相続登記を行うために必要な範囲で遺産分割協議書の作成を支援することはできます。


相続人間で争いがある場合には、弁護士への相談が必要となることがあります。



遺言書がある場合


遺言書がある場合には、その内容と方式を確認する必要があります。


例えば、自筆証書遺言なのか、公正証書遺言なのか、法務局で保管されていた自筆証書遺言なのかによって必要となる手続きが異なる場合があります。


また、遺言書の文言によっては、どのような登記を行うべきか判断が必要になることがあります。


「遺言書があるから簡単」

とは限らないため、内容に不安がある場合には司法書士へ相談すると安心です。



相続人に未成年者がいる場合


相続人の中に未成年者がいる場合には、通常の相続とは異なる注意が必要です。


例えば、母親と未成年の子どもが相続人となり、遺産分割協議を行う場合、母親と子どもの利益が対立するケースでは、家庭裁判所で特別代理人の選任が必要になることがあります。

そのまま親が子どもを代理して協議できるとは限りません。

未成年者が相続人に含まれる場合には、早めに必要な手続きを確認することが大切です。



相続人の中に認知症などで判断能力が十分でない方がいる場合


相続人が認知症などにより、遺産分割協議の内容を十分に理解して判断することが難しい場合には、そのまま遺産分割協議を進めることができない可能性があります。


具体的な状況によっては、成年後見制度など家庭裁判所の手続きが必要になることがあります。


「家族だから代わりに署名しておけばよい」

ということはできません。


判断能力に不安がある相続人がいる場合には、相続登記を始める前に相談することをおすすめします。



連絡が取れない相続人がいる場合


相続人の一人と連絡が取れない場合にも、手続きが複雑になります。

遺産分割協議は原則として相続人全員で行うため、単にその人を除外して進めることはできません。


住所が分からない場合には戸籍の附票などを確認し、所在を調査することがあります。

所在そのものが分からない場合には、状況によって不在者財産管理人など家庭裁判所の制度を検討するケースもあります。


連絡が取れない相続人がいる場合は、早めに手続き全体を整理した方がよいでしょう。



不動産をすぐ売却する予定がある場合


相続した実家や土地を売却する予定がある場合にも、相続登記は重要です。


相続人が取得した不動産を売却する場合、相続登記によって現在の所有者を登記に反映したうえで、買主への所有権移転登記を行うのが基本的な流れです。


売買契約や決済のスケジュールが決まってから相続登記の問題が判明すると、手続きを急がなければならない場合があります。


特に古い名義が残っている場合や相続人が多い場合には時間がかかる可能性があるため、売却を検討した段階で登記状況を確認することをおすすめします。



平日に役所や法務局へ行く時間が取れない場合


自分で相続登記をする場合、戸籍などの取得、必要書類の確認、法務局への相談や補正対応などに時間がかかることがあります。


郵送やオンラインで対応できる手続きもありますが、書類作成や確認作業そのものは必要です。


「自分でもできそうだけれど、仕事が忙しく時間をかけられない」

という理由で司法書士へ依頼する方もいます。


相続登記は一度きりの手続きになることも多いため、手続き方法を一から調べる時間と依頼費用を比較して判断するとよいでしょう。



相続登記の司法書士費用は何で変わる?


司法書士へ相続登記を依頼する場合の報酬は、相続内容によって異なります。


例えば、

不動産の数
相続人の人数
戸籍収集の範囲
遺産分割協議書の作成が必要か
複数の法務局への申請が必要か
何世代にもわたる相続があるか

などによって手続き量が変わります。


また、司法書士報酬とは別に、登録免許税や戸籍取得費用などの実費が必要です。


単純に「相続登記はいくら」と金額だけを見るのではなく、どこまでの手続きが費用に含まれているのかを確認することが大切です。


相談時に現在の相続状況や不動産の内容を伝え、見積もりを確認するとよいでしょう。



登録免許税は自分で申請しても必要です


司法書士へ依頼せず自分で相続登記をする場合でも、登録免許税は原則として必要です。


相続による所有権移転登記では、一般的に不動産の固定資産課税価格を基準として登録免許税を計算します。


そのため、

「自分で登記すれば費用がかからない」

というわけではありません。


自分で手続きをすることで節約できるのは主に司法書士報酬部分であり、税金や証明書取得費用などは別途必要になります。


一定の土地について登録免許税の免税措置が適用される場合もあるため、対象になる可能性がある場合には確認しておきましょう。



2024年から相続登記は義務になっています


相続登記を自分で行うか司法書士へ依頼するかを考えるときに、もう一つ重要なのが期限です。


2024年4月1日から相続登記の申請が義務化されています。


相続によって不動産の所有権を取得したことを知った相続人は、原則としてそのことを知った日から3年以内に相続登記を申請する必要があります。


また、遺産分割によって不動産を取得した場合には、遺産分割が成立した日から3年以内に、その内容に基づいた登記を申請する義務があります。


正当な理由なく申請義務に違反した場合には、10万円以下の過料が科される可能性があります。


「自分でやろうと思って書類を集めていたけれど、途中で止まってしまった」

という状態のまま期限を迎えないように注意が必要です。



自分でやるか迷ったら、途中から司法書士へ依頼することもできます


最初は自分で相続登記を進めていたものの、途中で手続きが難しいと感じることもあります。


例えば、

戸籍を集めたが相続人が分からない
登記申請書の書き方が分からない
祖父名義の土地が見つかった
遺産分割協議書の内容に不安がある
法務局から補正の連絡が来た

といったケースです。


このような場合でも、途中から司法書士へ相談することは可能です。

すでに取得した戸籍や登記事項証明書などがあれば、それらを確認しながら必要な手続きを整理することができます。


「自分で始めたから最後まで自分でやらなければならない」

ということはありません。



法務局の相談と司法書士への依頼の違い


相続登記を自分で行う場合には、法務局の登記手続案内などを利用できることがあります。


申請書の一般的な記載方法などについて確認する際には役立ちます。


一方で、個別の相続関係について誰が相続人になるのか、どの方法で登記すべきなのかなど、具体的な法律判断を必要とする部分については、司法書士などの専門家へ相談する場面があります。


法務局へ相談することと、司法書士へ依頼することは役割が異なります。


「申請方法が分からない」のか、

「そもそも自分の相続でどの登記が必要なのか分からない」のかによって、

相談先を考えるとよいでしょう。



枚方市・京田辺市・松井山手周辺で相続登記を検討している方へ


枚方市、京田辺市、松井山手周辺で実家や土地を相続した方の中にも、

「相続登記を自分でやってみたい」

「必要書類までは集めたけれど申請方法が分からない」

「祖父名義の土地が見つかった」

「相続人が多く、自分では難しそう」

といった方がいらっしゃると思います。


相続登記は、ご自身で進められるケースもあれば、専門家へ依頼した方が負担を抑えやすいケースもあります。


大切なのは、「自分でやるか、司法書士へ依頼するか」を最初から一律に決めるのではなく、相続関係や不動産の状況を確認したうえで判断することです。


野島一美司法書士事務所では、枚方市・京田辺市・松井山手を中心に、相続登記や不動産の名義変更についてのご相談に対応しています。

「自分でもできるケースなのか知りたい」という段階からでも、現在の状況についてご相談いただけます。



よくある質問


Q. 相続登記は必ず司法書士へ依頼しなければいけませんか?


いいえ。

相続した本人が必要書類を集め、登記申請書を作成して法務局へ申請することもできます。

相続関係がシンプルで、必要書類や申請方法を確認できる場合には、ご自身で手続きを進めることも可能です。


Q. 法務局に行けば相続登記を全部やってもらえますか?


法務局は登記申請を受け付け、審査する機関です。

登記手続案内などを利用できる場合はありますが、申請人に代わって戸籍を集めたり、登記申請書を作成したりするサービスではありません。


Q. 自分で相続登記をすると費用は無料ですか?


無料ではありません。

司法書士報酬は不要ですが、登録免許税、戸籍や住民票などの取得費用、必要に応じた郵送費などがかかります。


Q. 戸籍だけ自分で集めて、登記を司法書士に依頼できますか?


可能です。

すでに取得している戸籍やその他の書類がある場合には、それらを確認したうえで不足書類などを整理します。

ただし、取得した戸籍だけで相続関係をすべて確認できるかは個別に確認が必要です。


Q. 相続人同士でもめています。司法書士へ依頼すれば交渉してもらえますか?


司法書士が相続人間の遺産分割交渉を代理することはできません。

相続人同士で争いがある場合や代理交渉が必要な場合には、弁護士へ相談する必要があります。

一方、司法書士は相続登記や戸籍収集、一定の裁判所提出書類の作成などについて対応できます。



自分でできる相続登記と、専門家へ相談した方がよい相続があります


相続登記は、必ず司法書士へ依頼しなければならない手続きではありません。


相続人が少なく、不動産の名義も分かりやすく、必要な書類がそろっているケースであれば、ご自身で手続きを行うこともできます。


一方で、

相続人が多い
古い相続が残っている
祖父母名義の不動産がある
未成年者や判断能力に不安のある相続人がいる
連絡が取れない相続人がいる
遺言書の内容が複雑
不動産が複数ある
売却期限が迫っている

といった場合には、相続登記が複雑になる可能性があります。


相続登記は2024年4月1日から義務化されており、原則として申請期限もあります。


「自分でやるか迷っているうちに時間が経ってしまった」

ということにならないよう、早めに現在の相続関係と登記状況を確認することが大切です。


枚方市・京田辺市・松井山手周辺で相続登記についてお困りの方は、野島一美司法書士事務所までご相談ください。


ご自身で手続きを進められる内容なのか、司法書士へ依頼した方がよいケースなのかも含め、現在の状況を確認しながら必要な相続登記を整理いたします。



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